
コート紙・マットコート紙・上質紙の印刷表現の違い
2025年07月07日印刷豆知識
用紙と刷り色
オフセット印刷は、同じデザインで印刷しても印刷する素材によって刷り色や印象が変化します。「コート紙」「マットコート紙」「上質紙」も比較すると質感・発色・筆記性などがそれぞれ異なります。用紙の違いについて今回は「紙の表面」と「印刷後の発色」に焦点を当てて解説いたします。

表面のコーティングによる見え方
塗工紙(コート紙・マットコート紙)
用紙は表面にコーティング剤が塗布されているものと、されていないものがあります。
コーティング剤が塗布されている用紙は『塗工紙』といい、コート紙やマットコート紙はこれに分類します。コート紙は、コーティング剤の塗布によってつるつるした質感になっており、用紙の凹凸が減ることで光の反射が強くなり、色が鮮やかに見えるのが特徴です。マットコート紙はつや消しのコーティングがされているのでコート紙より光沢が抑えられ、色もやや落ち着いたトーンになります。

非塗工紙(上質紙)
コーティング剤が塗布されていない用紙は『非塗工紙』といい、上質紙はこれに分類します。紙表面の凹凸がむき出しになっているので、質感はざらざらしており、光が乱反射して色が弱く見えます。なお、凹凸があることによって鉛筆の黒炭やインキが乗りやすいので筆記性が優れています。

ドライダウンによる発色の変化
ドライダウンとは、印刷物が乾燥する課程でインキが用紙に浸透し、印刷直後よりも色が薄くくすんだように見える現象のことです。
オフセット印刷には「油性印刷」と「UV印刷」の2種類あり、「油性印刷」と凹凸の多い上質紙はインキが浸透しやすいためこのドライダウンが起きやすいとされています。「UV印刷」は、印刷直後にUVインキを紫外線で硬化させるため、ドライダウンが起きにくく印刷直後の色を保つことができます。弊社の主な商品にはこの「UV印刷」を採用しています。


まとめ
印刷用紙はそれぞれの特性により、質感や印刷したときの発色が異なります。印刷物の印象を左右する大事な要素ですので、ご注文の際は用途に合わせて選びましょう。



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